Audi RS Q e-tron E2 [2023]
- 2022/09/02
- 19:00
![Audi RS Q e-tron E2 [2023] 001](https://blog-imgs-154.fc2.com/a/u/d/audiwp/2022090217414452as.jpg)
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![Audi RS Q e-tron E2 [2023] 005](https://blog-imgs-154.fc2.com/a/u/d/audiwp/20220902174148d54s.jpg)
アウディスポーツが発表した、「アウディ RS Q e-tron E2」。
2022年3月にアブダビで初めて砂漠ラリーを制した「アウディ RS Q e-tron」に、次の進化の準備が整った。
革新的なプロトタイプは、2022年10月の『ラリー・デュ・マロック』と2023年1月の『ダカールラリー』に向けて大幅な改良が施され、軽量化、エアロダイナミクス、効率性がさらに向上。
あわせて運用戦略が改善され、制御コンセプトも最適化された。
ボディは完全に新しくなり、エアロダイナミクスの大幅な強化と軽量化による重心の低下に役立つ。
新しい運用戦略により、電動ドライブトレーンの効率はさらに向上。
インテリアやスペアタイヤのレイアウトも見直され、タイヤ交換の際にドライバーとコドライバーはより簡単に操作できるというメリットがある。
これらの進化により、「RS Q e-tron」は現在、エボリューションモデルを意味する「E2」という略称を持つ。
それは、アウディスポーツの歴史上で重要なアイコンであり、1980年代のグループBラリーで最終開発段階にあった伝説の「アウディ スポーツ クワトロ」を彷彿とさせる。
アウディは「RS Q e-tron」で『ダカールラリー』にデビューし、ブランドにとって初めてのカテゴリーで初のステージ優勝を収める。
チーム全体がうまく連携し、同じ方向を向かって進んでおり、ドライバーとコドライバーおよび技術者は次の開発目標についてすぐに合意した。
その結果を新しいエボリューションパッケージとして「RS Q e-tron E2」にまとめ、これにより開発プログラムの第2段階が開始された。
"チーム・アウディスポーツ"は、10月にモロッコで新しいプロトタイプをデビューさせ、2023年の『ダカールラリー』に向けて準備を進める。
「RS Q e-tron E2」のボディパーツは、従来モデルから1つとして同じものを採用していない。
所定の室内寸法に準拠するために、従来はルーフに向かって狭く凹んでいたコックピットが大幅に広くなった。
前後のボンネットも一新。
Bピラーの左右にあるリアフードのアンダーフローはなくなり、改良されたレイアップ(複合材料のファブリック層の最適化)と組み合わせることで重量を削減している。
T1Uカテゴリーのプロトタイプマシンは、将来的には車重を2,000kgではなく2,100kgにする必要がある。初代の「RS Q e-tron」は車重が重かったため、それでも数十kgの軽量化が必要となり、それは重心の低下も伴う。
ボンネット下のボディ領域における空力コンセプトは、まったく新しいもの。この部分はボートの船体の形状を連想させる。
最も広いポイントはコックピットの高さであり、ボディの前後に向かって大きく先細りになっている。
全輪の後ろにあり、ドアへの移行を形成していたフェンダーの一部は取り除かれた。この部分はアウディスポーツ内では"象の足"と呼ばれていた。その結果、デザイナーは多くの重量を削減し、空気の流れを最適化した。
砂漠でのラリーにおいてもエアロダイナミクスの性能は過小評価すべきではなく、確かに新しいコックピット寸法はボディの断面が大きくなるため好ましくないことを意味する。それにもかかわらず、「RS Q e-tron E2」はCd値と前面投影面積を減らすことができ、全体的な空気抵抗係数は約15%低減した。
最高時速はレギュレーションで170km/hに制限されているものの、改善されたエアロダイナミクスは電動車のエネルギー消費量がさらに削減されることを意味する。
数値流体力学(CFD)を使用した空力計算を実装し、これらのコンピューターシミュレーションは風洞での時間のかかる作業にとって代わり、依然として正確な結果を提供する。
「RS Q e-tron E2」の電動ドライブトレーンは、内燃エンジンと発電機からなるエネルギーコンバーター、高電圧バッテリー、そして前後の車軸にある2基の電気モーターで構成されている。
ここではエネルギー管理が重要な役割を果たす。複雑な電動ドライブトレーンの電子制御システムは最初のラリーイベントでその価値を証明し、課題は極端な場合にのみ発生した。たとえば『ダカールラリー』では、ジャンプや凸凹の地形でタイヤが地面とあまり接触しない状況で短期的な余剰出力を確認した。国際自動車連盟(FIA)のオフィシャルは、2KJの超過エネルギーのしきい値で介入し、スポーティングペナルティを課す。ソフトウェアやアプリケーションおよびテストベンチの開発エンジニアは、しきい値を数kW低く設定することもできたが、それはパフォーマンスの低下を意味する。代わりにパワーコントローラーに多くの微調整を加えることで、2つ(電気モーターごとに1つ)の個別の制限がソフトウェアによって数ミリ秒以内に再計算されるようになり、その結果として許容限界に沿って正確に動作する。
いわゆる補助消費も最適化された制御の恩恵を受け、サーボポンプやエアコン冷却ポンプおよびファンは、エネルギーバランスに測定可能な影響を与える。
2022年のデビューシーズンの過程でアウディと"Qモータースポーツ"のラリーチームは、より良い評価を可能にする貴重な経験を積み、たとえば空調システムは非常に積極的に動作するため常に最大出力で稼働している場合クーラントが凍結する可能性がある。将来的にはシステムは間欠モードで実行されることでエネルギーが節約され、しかし長時間にわたる車内温度の変動はわずか。
サーボポンプとファンの動作戦略も最適化され、たとえばリエゾンステージではスペシャルステージよりも負荷が低くなるため、システムを異なる方法で調整できるようになった。
アウディドライバーのマティアス・エクストローム(スウェーデン)とエミル・バーグクビスト(スウェーデン)、ステファン・ペテランセル(フランス)とエドゥアール・ブーランジェ(フランス)、カルロス・サインツ(スペイン)とルーカス・クルス(スペイン)は、新しいコックピットを楽しみにしている。
ディスプレーは引き続きドライバーの視野内にあり、通常のスタイルでセンターコンソールに配置され、24個のエリアを備えたセンタースイッチパネルも保持されている。
ただし、エンジニアはディスプレーとコントロールを再構築。すべての機能がまとまるとすぐに混乱が生じるため、ドライバーとコドライバーは初めてロータリースイッチを使用して4つのシステムエリアから選択できるようになった。"ステージ"メニューには、速度制限のあるセクションでのスピードリミッターやエアジャッキなど競技走行に必要なすべての機能が含まれる。"ロード"メニューには、方向指示器やリアビューカメラなどリエゾンステージで頻繁に使用される機能が含まれる。"エラー"メニューには、異常の検出や分類およびカタログ化に使用される。"セッティング"メニューには、個々のシステムの詳細な温度など、テスト中または車両がビバークに到着した後にエンジニアリングチームに役立つすべての情報が含まれる。
ドライバーチームにとっては、パンク時の作業がはるかに簡単になった。
シンプルかつフラットで簡単に脱着可能なボディパーツが、従来のかさばるスペアホイール用カバーに取って代わった。
さらに、パートナーである"rotiform"の新しい10スポークホイールははるかに扱いやすくなっており、ドライバーとコドライバーはより簡単に握ることができ、より安全に交換することができる。
チームはすべての重要な教訓を非常に短い時間でまとめ、アイデアの結果が「E2」の進化につながった。
開発チームの断固たる費用対効果の高い作業により、2度目の『ダカールラリー』に向けて完璧な準備が整った。
アウディスポーツは初期テストの後、9月1日にノイブルク・アン・デア・ドナウで「アウディ RS Q e-tron E2」を発表した。
最初のレースは、10月にモロッコで開催される『ラリー・デュ・マロック』。北アフリカ南西部にあるアガディールをスタート&ゴールとする砂漠のラリーに、アウディの3組のドライバーチームが参戦する。
アウディ Audi e-tron スナップバックキャップ(ブラック)
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