Audi RS 6 "20th anniversary" [2022]
- 2022/07/30
- 18:36
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誕生から20年を迎えた、「アウディ RS 6」。
先駆的なパフォーマンスと卓越した日常の使いやすさの組み合わせは、常に「RS 6」のトレードマーク。
最新の「RS 6 アバント」は、ユニークなワイドボディを備えたセグメントのグローバルマーケットリーダー。
初代のC5から第4世代となる最新のC8まで、ダイナミックライドコントロール付きサスペンションは、最上級のドライビングダイナミクスを保証する。
他に類を見ない1台の車は20年間、アウディスポーツGmbHと世界中のファンを刺激してきた。
4世代にわたって「RS 6」は印象的なパフォーマンスと優れた日常の使いやすさを兼ね備えており、高性能ステーションワゴンの地位を確立。
2002年からの基本コンセプトの成功は、ツインチャージャー付きエンジンと全輪駆動によるもの。このコンセプトは「RS 6」の全ての世代で共通しており、競争の激しい市場で何度も新しい基準を設定してきた。
ダイナミックライドコントロール(DRC)付きサスペンションなどに代表される先進的な技術は、アウディの他のRSモデルでも長い間使用されている。
ミレニアム直後、当時のクワトロGmbH(現在のアウディスポーツGmbH)は、「アウディ RS 4」の次に何をベースにスポーティーなモデルを開発するかという問題に直面。
それは2001年に第1世代(C5)として強化された「アウディ A6」にとって絶好の機会だった。アウディはまた、このアッパーミドルレンジのボンネットの下により多くのパワーを追加したいと考えていた。
ブランドはモータースポーツに高い需要があることを十分に認識しており、アウディは1999年の『ル・マン24時間レース』でのデビューで優勝への道を切り開いた。アウディは2000年、2001年、2002年に歴史を築き、通算13勝はポルシェに次いでル・マン史上2番目に成功したチームとなった。
クワトロGmbHのアウディのエンジニアは、「A6」をスポーツカーにするために多大な努力を払った。それは、エンジンとトランスミッションやサスペンションを最適化するだけでなく、エクステリアにも手を加えて全長と全幅はそれぞれ4cm拡大。新しいスカート、ワイドなシル、アバント用のリアスポイラー、セダン用のエッジスポイラー、18インチまたは19インチのホイール、2本の楕円形のテールパイプがそのスポーティーな野心を強調した。
そして、2002年に誕生した初代「RS 6」は、これ以上ないパワーを備えていた。
最初の目標は「アウディ A8 (D2)」用に基本設計されたV8を搭載すること。このエンジンはすでに「アウディ S6」に搭載されており、過給機なしで340馬力を発生。にもかかわらず多くの詳細な作業を必要とした。
排気量4.2リッターのパワフルなエンジンにツインターボチャージャーを追加すると、最初は「A6」のボディに収まらなかった。そこでクワトロGmbHはフロントエンドを拡張し、4cmの追加のエンジン搭載スペースを確保した。
初代「RS 6」のエンジンは、インゴルシュタットやネッカーズルムではなくイギリスでファインチューニングが施された。2004年までアウディの子会社であったイギリスのエンジンメーカー"コスワース"がクワトロGmbHとともに、450馬力の出力と560Nmのトルクを実現。それは「RS 6」をセグメントのトップに置き、ライバルに本当のメッセージを送った。比較として、当時ローレン・アイエロ(フランス)がタイトルを獲得した"ABT"チームからのアウディのDTMマシンも450馬力を発生した。
大きなパワーには適切な制御が必要となり、マニュアルトランスミッションの時代は終わりを告げた。
RSモデルにとっては初めてとなるトルクコンバータートランスミッションが採用され、シフトタイムは短縮。5種類のドライブモードが用意され、0-100km/加速は4.7秒だった。
そして日常運転の快適さとスポーティーさの理想的な広がりのために、「RS 6 アバント」と「RS 6 セダン」はアウディが新開発したダイナミックライドコントロール(DRC)サスペンションを採用。これは対角線上に向かい合う2つの油圧ショックアブソーバーを備えたスチールスプリングサスペンションで構成され、電子制御なしでタイムラグなく車体の動きを打ち消す。可変ダンパーによりロールとピッチングが大幅に減少し、特にダイナミックなコーナリングでも常に俊敏なハンドリングを実現する。
第1世代の「RS 6 (C5)」はすべて、生産ラインと手作業の両方で製造された。
最初にネッカーズルムの工場で運転可能な状態まで組み立てられたのち、隣接するホールでクワトロGmbHのエンジニアが約15時間かけてサスペンションやRS専用のコンポーネントおよび車内のデコラティブエレメントを追加し、各車を個別に完成させた。
第1世代の終わりには、クワトロGmbHはパワーを追加した「RS 6 アバント プラス」を登場させた。最大トルクは560Nmのまま、最高出力は450馬力から480馬力に向上。最高時速は250km/hから280km/hに引き上げられた。
Ixo 1/43 AUDI アウディ RS6 4BBCYF型 2002年 青メタリック
初代「RS 6」の誕生から6年後の2008年には、第2世代の「RS 6 (C6)」が続いた。
アウディは、排気量とパワーだけでなく、シリンダー数も8から10に増やした。ツインターボチャージャーは継続して搭載され、5リッターの排気量から580馬力と650Nmを発生。この出力は当時、560馬力の「アウディ R8 GT」をも上回っていた。
アウディは、このRS史上最大のV10エンジンを3年間製造。その重量は278kgだった。
このV10エンジンでは、高速でのコーナリング時にオイル供給を確保するためにアウディはドライサンプ技術を採用。これはモータースポーツで用いられる原則であり、独立したオイルタンクによりV10エンジンの搭載位置を低くでき、車両全体の重心を低くすることが可能になった。
そしてC5の時と同様に、V10エンジンのパワーを処理することができるトランスミッションも必要になった。
大幅に作り直された6速オートマチックは、冷却、シフトタイム、動力配分などすべてを改善。
このエンジンとトランスミッションの組み合わせにより、0-100km/h加速はセダンが4.5秒、アバントが4.6秒。そして、C6のファイナルモデルとなる「RS 6 アバント プラス」の最高時速は303km/hに達した。
このようなパフォーマンスにはブレーキの性能も必要となり、初めてセラミックブレーキ(フロント420mm、リア356mm)がオプション設定された。
DRCサスペンションも第2世代となり、すべての運転状況での快適さのためにショックアブソーバーに3段階の設定を提供する追加の調整ユニットを初めてオプション装備した。
第2世代の「RS 6」も初代と同様に、視覚的には控えめに保たれた。
ベースモデルとは一線を画す突出したフェンダーは大きな19インチホイールと255/40R19タイヤ(20インチホイールと275/35R20タイヤはオプション)に十分なスペースを提供し、全幅は3.5cm拡大して1.89m。
C6もまた生産ラインに隣接するクワトロGmbHのホールに直接移動し、大幅な改良が施された。
C6のフィナーレを飾ったのは、「RS 6 プラス スポーツ」と「RS 6 プラス アウディ・エクスクルーシブ」。合計500台の限定モデルは、インテリアのシリアルナンバー、5スポークデザインのスペシャルアロイホイール、レザー製インストルメントパネル、"RS 6"ロゴ入りフロアマットを特徴とした。
ミニチャンプス 1/43 アウディ RS6 Avant C6 2007 5.0L V10 レッド
2013年に登場した第3世代の「RS 6 (C7)」は、ツインターボV10から「RS 6」史上最少のツインターボチャージャー付き4リッターV8に戻った。さらにセダンが廃止されたことで批判を受けた(翌年に「RS 7 スポーツバック」が誕生)。
しかし、批評家はすぐに沈黙。アウディは、ドライビングダイナミクスと効率の観点で従来の「RS 6」を大きく引き離すパッケージをまとめた。何よりもエンジンのダウンサイジングにより体系的な軽量化が可能になり、アルミニウム素材の割合が大幅に向上したことで、車重は120kgも大幅に軽量化された。同時に、「A6」と比べて全幅が6cm広くなった。
またC6では総重量の約60%がフロントアクスル上にあるのに対し、C7ではこれを55%に減らし、このことは約100kgの軽量化に相当。もう一つの理由は、エンジンを約15cm後方に搭載したこと。
第3世代の「RS 6」は、2つのシリンダーと20馬力を失ってもパフォーマンスが全く損なわれないことを公道で明らかにした。700Nmの最大トルクと8速ティプトロニックにより、0-100km/h加速は3.9秒。実に先代よりも0.5秒短縮された。そして、インストルメントパネルには最高時速305km/hが刻まれた。
同時に燃料消費量が先代よりも30%削減されたという事実は、軽量化だけでなく、低負荷時に4気筒を休止させるシリンダーオンデマンドの結果でもあった。
そしてC7でも、最大の制動力を保証し、高い耐久性で特に有益なセラミックブレーキ(フロント420mm、リア365mm)がオプション設定された。
第3世代の「RS 6」で新しいのは、さらなる快適性を求める顧客のために初めてエアサスペンションを標準装備したこと。車高は20mm低くなり、よりスポーティーなチューニングが施されたアダプティブエアサスペンションによって、ドライビングの楽しみが増した。一方で、DRCサスペンションは十分に確立されていた。
もう一つの便利なオプションは、初めて設定されたトレーラヒッチ。
その結果C7は明確に、駆動システム、サスペンション、快適性、効率性などあらゆる面でC6とは一線を画していた。
従来世代との共通点は、C7もまたネッカーズルムでの組み立て中にホールを切り替える点。
そして2015年に登場した「RS 6 アバント パフォーマンス」の最高出力は初めて600馬力を超え、605馬力に達した。またオーバーブースト機能により、トルクは750Nmを発生した。
C7は当初、パワーの低下とシリンダーの減少について批判されたにもかかわらず、高性能ステーションワゴンセグメントのベストセラーおよびマーケットリーダーとなったのはまさにこの世代の「RS 6」。これは後継モデルが現在も保持しているトップの地位。
第3世代の「RS 6」は世界中で反響を呼んだ。
ミニチャンプス 1/18 アウディ 特注 アウディ RS6 Avant 2013 レッド
第4世代の「RS 6 (C8)」は、20周年を迎える3年前の2019年に登場し、そのレガシーに忠実であり続けた。4リッターの排気量、ツインターボ、600馬力、そして現在800Nmのトルク。
そして歴史上初めて48Vのマイルドハイブリットシステムを搭載し、効率がさらに向上した。
車重は若干重くなったものの、「RS 6 アバント」は0-100km/hを3.6秒で加速。200km/hに到達するのには12秒しかかからない。
C8はストレートでは疑いの余地がなく、また横方向の加速とコーナリングに関して新しい基準を設定した。
新しいオールホイールステアリング(全輪操舵)は、高速走行時は前輪と後輪が同方向に曲がり安定性を向上させ、低速走行時は前輪と後輪を逆方向に操舵することで回転半径を小さくし駐車を容易にする。
また先代と同様にトレーラーヒッチをオプション設定。今ではヨーロッパの顧客の半分以上がこの機能を注文しており、スポーティーなドライビングだけでなく、日々の課題にも対応したいと考えていることを示している。
さらにアウディは顧客の要求にこたえるオプションを提供し続けており、現在はRSアダプティブエアサスペンションを標準装備、DRC付きRSスポーツサスペンションプラスをオプション設定する。
デザイン面では、C5からC7まで一見して高性能ステーションワゴンとして際立ってきたが、C8は異なる印象を与える。
第4世代の「RS 6」がベースモデルの「A6 アバント」と共有するのは、ルーフとフロントドアおよびテールゲートのみ。ほかのコンポーネントはRS用に特別に変更され、全幅は8cmも大幅に拡大された。
しかし、すべての「A6」ファミリーの中で最速のモデルが初めて独立したボンネットを備えていること、そしてこの変更により「RS 7」と同じレーザーライト付きマトリックスLEDヘッドライトが搭載可能になったことはあまり知られていない。
ホイールとタイヤも際立っており、21インチホイールと275/35R21タイヤを標準装備。また22インチホイールと285/30R22タイヤの組み合わせが初めてオプション設定された。
そして従来の「RS 6」とは異なり、C8は別のホールで製造されるのではなく、(後にアウディスポーツGmbHと改名された)ショールーム機能も備えたネッカーズルムの組み立てラインからロールオフされる。
これは、生産現場がいかに柔軟であるかを示している。
そして、高い需要に応えて、C8は「RS 6 アバント」として初めてアメリカで発売。
第4世代の「RS 6 (C8)」は、ニッチなモデルから、世界中で求められるサクセスストーリーへと確実に進化している。
GTスピリット 1/18 アウディ RS6 アバント 2020 グレー 1600台限定