Audi RS Q e-tron [2022]
- 2021/12/15
- 19:00
![Audi RS Q e-tron [2022] 001](https://blog-imgs-136.fc2.com/a/u/d/audiwp/20211215093105d52s.jpg)
![Audi RS Q e-tron [2022] 002](https://blog-imgs-136.fc2.com/a/u/d/audiwp/202112150931078c2s.jpg)
![Audi RS Q e-tron [2022] 003](https://blog-imgs-136.fc2.com/a/u/d/audiwp/2021121720530335cs.jpg)
アウディスポーツが公開した、「アウディ RS Q e-tron」のコックピット。
『ダカールラリー』に参戦するプロトタイプのコックピットは、砂漠のハイテクコントロールセンター。
「RS Q e-tron」の車内を一見すると、飛行機のコックピットを連想させる。
画面とディスプレーはインストルメントパネルの幅全体に広がっており、これらの助けなしに砂漠を何千キロも速く正確に走ることはできない。
本来、クロスカントリーラリーには明確な役割分担があった。
ドライバーが操縦し、コドライバーがナビゲート。これらの役割は長い間変わることがなく、また規則によりナビゲーションの役割は非常に厳格なオプションとルールに制限されている。
従来の紙のロードマップは現在デジタル化されており、そして「RS Q e-tron」はその操作コンセプトによりドライバーとコドライバーの間でさまざまな機能を再分担する。
ステアリング操作、加速、ブレーキングは、前方の地形に完全に集中しているマティアス・エクストローム(スウェーデン)、ステファン・ペテランセル(フランス)、カルロス・サインツ(スペイン)の主な任務。
「RS Q e-tron」のエネルギーコンバーターを備えた電動ドライブトレーンはもはやマニュアルトランスミッションを必要としないため、ドライバーはシフトチェンジをする必要がない。
コックピットの中央に位置するダブルクランクのアルミニウム製ハンドブレーキレバーは、油圧ブレーキと回生システムを組み合わせた革新的なブレーキバイワイヤシステムと組み合わされている。したがって、ハンドブレーキを引くとフットブレーキを操作する場合と同様に、エネルギーを回収することに役立つ。しかしラリーでのハンドブレーキの本質的な目的は、コーナー手前でマシンのスライドを誘発すること。後輪を短時間ロックさせることでマシンはドリフトし、これにより方向転換が特に機敏となる。
ドライバーの正面にあるステアリングホイールには、8つのコントロールボタンがある。
ホーンやワイパーの他に、とりわけドライバーが異常をメモリに保存したい場合にソフトウェアにタイムスタンプ付きのデータ入力を行うボタンも装備される。
最高時速が規定されているゾーンでは、スピードリミッターを作動させることもできる。
ステアリングホイールの後ろにあるディスプレーは、ドライバーの視界のすぐ下に配置されている。ここにはタイヤ空気圧、連続可変電動ドライブトレーンによって選択される進行方向(前進、後進、ニュートラル)、現在の速度に関する情報が表示される。また緊急時のシステムシャットダウンや高電圧バッテリーの切断などが発生した場合に、ドライバーが即座に対応できるよう重要な警告も含まれる。
フロントガラス手前に取り付けられた2つの小さなディスプレーは、重要な情報を視野内にもたらす。左側のいわゆるリピーターはコンパスの方向を示し、右側のディスプレーは走行速度を示す。
ドライバーとコドライバーの間にあるセントラルディスプレーには、タイヤ空気圧、選択したブレーキバランス、ブレーキバイワイヤシステム、その他多くの機能に関する情報が表示される。
機能またはシステムが正常に作動している場合には情報が緑色で強調され、エラーが発生した場合は赤色で強調表示される。
セントラルディスプレーの下部にはスイッチパネルがあり、個々のキーはタッチ操作が可能。
自由に割り当て可能な24個のボタンに、アウディは制限速度やエアコン動作など事前定義されたさまざまな機能を保存している。24個のボタンは複数機能を割り当てることができるようにさまざまなページをプログラムでき、あまり使用されない機能は後ろのページで呼び出すことができる。たとえば、ダメージが発生した場合に個々のシステムのスイッチをオフ("フェイルセーフ")にして、エマージェンシーモードでステージの目的地に安全に到達できる。
このスイッチパネルの操作はコドライバーの役割であり、ドライバーは対応を一任するだけ。コドライバーは最高170km/hの速度で何時間も続く起伏の激しい地形で可能な限り完璧に操作する必要があり、したがってナビゲートするという本来の主な任務に加えて高いレベルの責任を負う。
ステファン・ペテランセルのコ・ドライバーであるエドゥアール・ブーランジェ(フランス)は、自身のエネルギーの半分をナビゲーションに費やし、残りの半分をマシンの操作に費やす新しい挑戦を楽しんでいる。
ラリーの次のステージのルートは、これまでのように前夜に発行されなくなった。
チームは毎朝、ステージ開始の15分前にのみこのルート情報を受け取る。
マティアス・エクストロームのコ・ドライバーであるエミル・バーグクビスト(スウェーデン)は、これをアドバンテージと見なしている。経験豊富なコドライバーでさえこの新しいルールに慣れる必要があり、スプリントラリーのドライバーであったバーグクビストにとっては理想的なタイミングだった。
ルートに関する直前の通知とデジタルロードブック形式への切り替えは、大きな課題をもたらす。
地形に向きを変え、同時に所定のルートを維持するために、エミル・バーグクビスト、エドゥアール・ブーランジェ、ルーカス・クルス(スペイン)の3人のコドライバーは、従来の紙のロードブックに代わる2つのタブレット画面を用いる。それらはケーブルで接続された2つのリモコンで操作される。
左側の画面ではロードブックが地形を通過する方法を示し、このタブレットが故障した場合にのみ付属の封印された紙のロードブックを開いて使用することが許可される。それ以外の場合にはペナルティーが課される。
右側の画面にはGPSナビゲーションが含まれており、各参加者が運転する必要のあるデジタルウェイポイントを検証する。マシンがウェイポイントのエリアに達すると、フロントガラス手前にある右側のリピーターに矢印が表示され、ドライバーにウェイポイントへの方向を示す。
市販車のナビゲーションシステムは可能な限り正確に目的地を見つけることに役立つが、最大の違いはクロスカントリーラリーでのナビゲーションはスポーツとしてのチャレンジでなければならないということ。ドライバーのパフォーマンスと並び、それは成功と失敗を決定づける。
主催者は、コンパスの方向、距離、絵文字、特別な状況、および危険警告のみをロードブックに記述。したがって、ラリーカーのGPSシステムはチームに意図的に限定的なサポートを提供するのみ。
同時にシステムは主催者にとって管制機器として機能し、参加者が砂漠での数百キロを超えるルートで決められたルートと速度を守っているかを確認することができる。
コックピットの機能は、センターコンソールのIritrack(イリトラック)システムで完成する。
これは緊急時の応急処置に使用され、それにより主催者は速度と現在の車両位置を記録し、事故発生を知ることができる。
緊急事態が発生した場合にコドライバーは、乗員が負傷していないか、医療支援が必要か、または事故を起こした別の参加者が救助隊の支援を必要としているかを直接主催者に通知できる。
「RS Q e-tron」の超近代的なコックピットでのデジタル化された作業の特徴は、非常に高い精度、スピード、そして大量のタスク。
それでもクロスカントリーラリーにおけるスポーツの成功を決定するのは、人間の力である。
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