Audi Q4 e-tron [2021]

2021/03/24
19:04

生産が開始された、新型車種「アウディ Q4 e-tron」。

ルーツに立ち返るアウディは、ブランド発祥の地であるドイツ・ザクセン州のツヴィッカウで完全電動コンパクトSUV「Q4 e-tron」の生産を開始した。
これにより「Q4 e-tron」は、アウディがドイツで生産する最初の電動SUVとなる。

「Q4 e-tron」はフォルクスワーゲン製のモジュラーエレクトリックドライブマトリックス（MEB）を採用。
この非常に用途が広く可用性の高いプラットフォームは、多数の完全電気駆動モデルに適しており、相乗効果を活用するための著しい余裕をもたらす。

ツヴィッカウのマルチブランド工場では、アウディの「Q4 e-tron」とフォルクスワーゲンの「ID.4」が同じ生産ラインをロールオフし、将来的には別のフォルクスワーゲンモデルも展開する予定。
ここではフォルクスワーゲン・サクソニーの組み立てラインの従業員1,400人がコンパクトな電動SUVの生産に携わっており、これはMEBの内部アーキテクチャのおかげでフルサイズクラスと同等の広さを提供する。
100人以上のアウディの従業員は、生産計画や品質管理に至るまでフォルクスワーゲンの同僚と協力して生産の開始に備えた。
ボディパーツを製造するためのプレスツールはすべてアウディ独自のツール製造ショップから提供されており、その表現力豊かなデザインで「Q4 e-tron」は精度と表面の完成度に関して大きな課題を提起する。
インゴルシュタットとネッカーズルムにあるアウディのツールメーカーは開発の初期段階から関わっており、数トンの重さのプレスツールを試すプロセスはアウディの工場でも行われた。

ツヴィッカウとアウディは長い伝統を享受している。
アウディの自動車工場は1909年にこの地に設立された。
現在はフォルクスワーゲングループの工場として完全電動モデル専用の工場に転換され、グループの電動モデル攻勢の不可欠な場所となっている。
2020年11月には200人を超えるアウディの従業員（主に職業訓練を修了したジュニア従業員）が、ツヴィッカウのフォルクスワーゲン・サクソニーに12か月間一時的に派遣され、人材ハブの一環として電気自動車の先駆的な分野でのスキルと専門知識を高める機会が与えられている。

「Q4 e-tron」は4月中旬にワールドプレミアが行われ、2021年夏にヨーロッパ市場で発売される。
これによりアウディの電動モデル攻勢は引き続き勢いを増す。アウディは2025年までに20を超える完全電動モデルおよびPEHVモデルを発売する予定。
インゴルシュタットとネッカーズルムにあるアウディの2つの主要な工場も完全電気自動車を製造する予定。したがって2022年以降、ポルシェと共同開発したプレミアムプラットフォームエレクトリック（PPE）に基づく最初の電動モデルがインゴルシュタットの組み立てラインからロールオフされる。

「Q4 e-tron」は、非常に魅力的で成長しているコンパクトSUVの市場セグメントで発売される。
それは魅力的な価格で電動プレミアムモビリティの世界への入り口を提供。
このコンパクトモデルはフルサイズSUVとほぼ同等の室内空間を提供するだけでなく、オプションの拡張現実ヘッドアップディスプレーを備えたディスプレーコンセプトにおいてもこのクラスの先駆者となる。

「Q4 e-tron」の生産は、最初からカーボンニュートラルとなる。
ツヴィッカウ工場は再生可能エネルギーを使用してエネルギー需要全体をカバーし、また高効率の熱電供給プラントを備えている。
さらにアウディはバリューチェーンにおけるCO2排出量をさらに最小限に抑えるよう取り組んでいる。
「Q4 e-tron」がライフサイクルの終わりを迎えると、そのバッテリーはセカンドライフのコンセプトで使用されるか原材料の供給源としてリサイクルされる。